お正月の装飾【門松】を飾る意味

門松(かどまつ)とは、お正月に家の門前などに立てられる松や竹の正月飾りのことで、「松飾り」、「飾り松」、「立て松」とも呼び、年神(としがみ)を家に迎え入れるための依り代(よりしろ)といわれ、神霊が下界に降りてくるときの目印のように考えられていました。

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そもそも「お正月」は、その年神様をお迎えしお祀りするための行事であり、現在でも残る正月の飾り物は、元来、年神を迎えるためのもので、門松は年神様が来訪するための「依り代(よりしろ)」、鏡餅は年神様への「お供え物」なんです。

年神(としがみ)とは、毎年正月に各家々にやってくる来方神、年神の「年」とは「稲の実り」のことで、年神は穀物神です。

日本語で「とし」とは、「稲」や穀物を語源とし、一年周期で稲作を行なっていたため「年」の意味で使われるようになったという。

ちなみに、漢字の「年」は禾に粘りの意味を含む人の符を加え、穀物が成熟するまでの周期を表現した。

ウィキペディア「年」より参照

 

日本神話では、

スサノオと神大市比売(かむおおいちひめ・大山津見神の娘)の間に生まれた大年神(おおとしのかみ)としている。

両神の間の子にはほかに宇迦之御魂神がおり、これも穀物神である。

また、大年神と香用比売(カヨヒメ)の間の子に御年神(みとしのかみ、おとしのかみ)、孫に若年神(わかとしのかみ)がおり、同様の神格の神とされる。  

ウィキペディアより参照

古来から農耕を行っていた日本では、一年の初めにその年の豊作を願うため、年神様を稲の豊作をもたらす神様「穀物神」として大切に祀ってきました。

穀物神に豊作を願う祀りごととして現代に引き継がれ、その年一年の「豊作=商売繁盛」の意味合いとして、お店や施設などで門松が飾られているんですね。

 

また、年神様は、元旦の「初日の出」と共に山から降りてくるという言い伝えがあり、人々は「初日の出」をとても重要なもの、と位置付けてきました。

そして、山の上で見る、その年最初の日の出である、「初日の出」を『ご来光』といって特別な行いとしているのは、年神様は高い山から下ってやってくるという話があることから古くから大切にされてたからなんですね。

年神様が山から降りてきて、迷わないように各家々に迎え入れるための目印、標識として「門松」を家の門前に飾っていたわけです。

 

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正月飾り【門松】の特徴

門松の主役は「松」

門松は、「竹」が門松の中心に配置されているので目立ちますが、その本体は「松」です。

正式な門松は、竹を三本束ねて、まわりに松をあしらい、筵(むしろ)で包み、荒縄で三ヶ所を下から七、五、三巻と、筋目に結び、雄松、雌松と対にして設置します。

因みに門松の竹の長さも、7:5:3の比率です。

「松」は、「祀(まつ)る」につながる樹木であることや、古来の中国でも生命力、不老長寿、繁栄の象徴とされてきたことなどもあり、日本でも松を「おめでたい樹」として、正月の門松に飾る習慣となっています。

最近では、豪華な門松飾りをする家をほとんど見かけませんね。

お正月に、駅や百貨店、スーパー、公共の施設などで見かける程度ですが、戦中・戦後には、森林資源の保護や濫伐による水害防止といったことから、門松の廃止論もささやかれ、その影響によるものとも言われています。

関東では、高く太い竹に松を添え、関西では、松の枝、または小さな若松を用いたりします。

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古くは、榊(さかき)、栗、柳なども用いられましたが、地方によっては、栃、杉、楢、葛、椿、朴などを飾るところもあります。

松は、神様が宿ると思われてきた常盤木の中でも、「祀(まつ)る」につながる樹木であることや、古来の中国でも生命力、不老長寿、繁栄の象徴とされてきたこともあり、日本でも「松」を【おめでたい樹】として、正月の門松に飾る習慣となって根付いていったと言われています。

 

門松の竹の切り口

門松に使われている竹の切り口は、2種類あります。

平に切られた切り口は「寸胴(ずんどう)」と言って、武士が好んだ切り口です。

節がしっかり詰まっていることから、金融機関などでよく使われるそうですが、今はあまり見かけませんね。

一方で斜めの切り口は「ソギ」と呼ばれています。

「ソギ」の切り口 は、徳川家康が始めたもので、宿敵武田家との因縁で松平家の門松の竹の頭は「斜め切り」となり、徳川家康が江戸開幕後、関東ではこの型の門松が定着したとのことです。

現在は、門松と言えば「ソギ」の切り口を思い出します。

また、切り口に節目のあるものは、正面から見た際、節目が笑ったクチのように見えるので「笑い口」というそうです。

 

 

正月飾り【門松】の設置期間

お正月飾りの装飾は、門松・しめ縄も含め、地域により異なる場合もありますが、「松の内」に入る12月13日から12月30日までに飾るのが一般的です。

12月29日は『二重苦』と縁起の悪いことから、飾り始めとしては避けられ、12月31日にお正月飾りを飾ることは、『一夜飾り』、『一日飾り』といわれ、神を疎かにしているとして、避けなければいけません。

「松の内」とは門松を飾る期間のことで(※門松は「松飾り」とも言います)、これも地方によって異なるのですが、元は1月1日から7日まで、または15日までを「松の内」としています。

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正月飾り、門松・しめ縄・破魔矢・鏡餅などの片付け時期・処分方法

しめ縄や門松、破魔矢などのお正月飾りは、「松の内」が過ぎると処分します。

「松の内」の期間は地域によって異なり、 一般的には1月7日、関西の一部の地域などは1月15日です。

門松やしめ縄の一般的な処分方法は、「どんど焼き」によって処分します。

どんど焼きは、お正月飾りを清めて焼いてくれる行事で自治体や神社で行われています。

一般的にどんど焼きは1月15日が多く、通常、しめ縄や門松は「松の内」が過ぎた1月7日にお正月飾りを外しますが、 その日から、どんど焼きの日まで正月飾りを大切に保管しておきます。

正月飾りは、「一般のゴミ」として出しても問題はありません。

しかし、「ゴミ」として出すことに抵抗がある場合は、 門松やしめ縄を細かく分解し、塩で丁寧に清めてから、新聞紙に包み、ゴミ収集専用の袋に入れてゴミの日に出すと安心です

大きな門松は、地域によって大型ゴミに分類されるところもあるので、出す際は自治体等にご確認されることをおススメします。

 

鏡餅は「鏡開きの日」に処分します。

鏡開きは地域によって異なりますが、 一般的には1月11日、関西の一部の地域などでは1月15日です。

年神様にお供えした鏡餅には力が備わっており、 それを食べることで一年間の無病息災につながると言われています。

また、鏡餅を開くことは、 「新しい年の始まり」を意味しています。

しかし、包丁などの刃物で鏡餅を切ることは、切腹を連想させるためタブーとされており、木槌で開くのが一番縁起がいいとされています。

 

 

今回は、正月飾り「門松」の意味・特徴・飾り方・片づけ方について特集してみました。

他にも伝統的な正月飾りには、「しめ縄」「鏡餅」などそれぞれの意味や飾り方、設置場所・時期等があります。

お店や施設を運営されている皆さまも、ぜひ記事を参考にして、準備万端、気持ちの良いお正月をお迎えください。

 

ご興味が湧かれましたら是非お試しください。

 

 

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野村 健(Takeshi Nomura)

有限会社次元クリエイト 代表: お店や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、季節の飾り付け、POP(ポップ広告)制作を中心に、《集客》のための販売促進ツールのデザイン企画・制作、装飾品・インテリア・販促品の販売を行っています。 目指すことは、単なる「飾り」や「デザイン」ではなく、《共感性+意外性=面白い!》をテーマに、購買時点で消費者に「伝わる」《情報発信ツール》として、実店舗のディスプレイ・店舗装飾・季節装飾等の販促物制作を提供したい、と考えています。〜加盟団体:福岡県中小企業家同友会会員