秋のギフトイベント「敬老の日」の店舗や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、飾り付けヒント・コツ

ディスプレイや店舗装飾にとって、秋は「変化」を大きく表現する季節です。

活力やエネルギーでイキイキした「躍動感」を表現する夏と比較すると、深みや渋みのある「落ち着き感」「穏やかさ」が全面に出る季節です。

一般的な秋の店舗装飾の全体のカラーは、同じ色相でも春や夏のカラーと比べて、彩度や明度を下げたウォームカラーが多用され、使用されるアイテムも「紅葉」や「食物」などが多く、平穏で優しく、しっとりした安らぎ感のあるアイテムになっていきます。

楽しかった夏が終わり、少々寂しげで、悲しく、気分が落ち込む、というイメージもありますが、「秋の彩」は様々なアイテムやカラーで演出できるので、色の使い方次第で、「春」の華やかさ、「夏」の活気を凌ぐほど、美しく、華々しく、楽しく、活気のある季節が表現できます。

 

さて、秋シーズンの最初のギフトイベント「敬老の日」。

過ごしやすい気候のこの季節に、ご高齢の方々に感謝し、長寿を祝う行事としては最良のシーズンだと思います。

「敬老の日」のディスプレイ・店舗装飾は、美しく華々しい「秋」の訪れを表現しつつ、ギフトイベントとしての「賑わい性」を演出することが基本です。

今回のテーマは、秋のギフトイベント「敬老の日」のディスプレイ・店舗装飾、飾り付けについて解説します。

 

 

秋の年間行事「敬老の日」とは

9月の第3月曜日は、秋の年間行事「敬老の日」の祝日です。

敬老の日とは、「長年にわたり社会に尽くしてきた方を敬愛し、長寿を祝う日」のことで、祖父母やご両親、身近にいらっしゃる、ご高齢の方々にお祝いをする方も多くいらっしゃるかと思います。

敬老の日のはじまりは、兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町八千代区)で1947年(昭和22年)に提唱した「としよりの日」が始まりです。

「老人を大切にし、『年寄りの知恵』を借りて村作りに役立てよう」と、秋のシーズンで気候が良く、農作業が落ち着いた時期にあたる、9月15日を「としよりの日」と定め、敬老会を開いていました。

これが1950年(昭和25年)からは兵庫県全体で行われるようになり、後に全国に広がったのです。

 

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その後、1964年(昭和39年)より「敬老の日」と改称し、秋の国民の祝日に制定されました。

「聖徳太子が四天王寺に悲田院(ひでんいん)を建立した日」や「欽明天皇が養老の滝に御幸した日」であるなどの俗説もありますが、そのどちらも定かではありません。

「母の日」や「父の日」は、『外国から輸入された』記念日ですが、「敬老の日」は日本以外の他国では記念日としてないようです。

ただし、主旨に近いものとして、五節句のひとつである9月9日の「重陽」が上げられます。

 

商業施設や飲食店はもちろん、最近では「秋のシルバーウィーク」という秋の連休、秋の行楽シーズンでもあることから、旅行会社、宿泊施設、観光地など、また、趣味の多様化などもあり、多種に渡る業種業界で商業化されていて、敬老の日ギフト商品・サービスとしても盛り上がっています。

 

なにはともあれ、ご高齢の方、ご年配の方々を敬う想いは、常に持っていたいものです。

 

 

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「敬老の日」ギフトのプレゼント動向

ここで、敬老の日のプレゼント動向を見てみます。

敬老の日ギフトイベントに関わる業種・業態の方々、お店や施設の景品サービスやプロモーションの参考にしてください。

 

1位:食事会

2位:感謝の言葉

3位:花・鉢植え・盆栽

4位:旅行・ドライブ

5位:お菓子

6位:名産品・グルメ食品

7位:生活用品

8位:健康グッズ

9位:趣味に関連するグッズ

10位:商品券・ギフト券・現金

 

 

※参考記事:All About 「発表!敬老の日プレゼント人気ランキング」より

 

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「敬老の日」ギフトイベントのディスプレイ・店舗装飾の期間

店舗や施設、売り場の敬老の日ギフトイベントのディスプレイ・店舗装飾、飾り付けの展開は、早いところでは8月中旬、または下旬頃に立ち上がります。

「敬老の日」は9月の第3月曜日ですから、だいたい1ヶ月前後の展開期間ということです

 

「敬老の日プレゼントの動向」から業種別にディスプレイの立ち上がり時期を考えると、

 お酒・ファッション雑貨・小物雑貨、健康関連グッズ、健康食品・旅行関連、などの小売・サービス業種は、8月のお盆を過ぎた頃から「敬老の日」ギフトの店舗装飾・飾り付けをして、告知もかねて早目のPRすることで効果は上がります。

食品やレストラン等の飲食関連は、8月20日以降、少なくとも9月初旬、には、お店のディスプレイ・店舗装飾、飾り付けを立ち上げてPRしておきたいものです。 

 

また、百貨店やショッピングモールなど大型の商業施設、アパレル関係のお店や売り場では、8月中旬以降より「秋」のテーマでシーズンディスプレイ・店舗装飾を展開しているので、秋の季節装飾と並行して敬老の日ギフトイベントコーナー展開する形なります。

 

※秋の演出に役立つディスプレイ用品・店舗装飾品、飾り付けアイテム紹介【詳しく解説】

「秋」ディスプレイ・店舗装飾、飾り付け、販促物のモチーフ・アイテム

 

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【「敬老の日」ギフトイベント】販促物や店頭のディスプレイ・店舗装飾、飾り付けの制作で気を付けたいこと

敬老の日ギフト商品を購入する消費者は「ご高齢の方ではない」

「敬老の日」の販促物や店舗や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、飾り付けを制作する際に、考えなければいけないことは、商品を購入する人は『ご高齢の方ではない!』ということ。

あくまでも、対象となる『商品』がご高齢者が使うもの、貰って喜ぶもの、うれしいもの、なんですけど、「お客様はご高齢の方ではない」ですよね。

敬老の日ギフトのお客様は、あくまでも「高齢ではない、若い人たち」なんです。

それを、まず抑えておきましょう。

 

若い消費者は、ご老人の方々が「欲しいもの」や「喜ぶもの」に、そうそう詳しくないはずです。

 

あなたは、ご高齢の方々が「何を欲しがってるか」、詳しいですか?

少なくとも、ボクは詳しくない…

 

日頃から、ご高齢の方々と接する機会が頻繁にある人は別ですが、ご老人の気持ちなんて、若い人たちには分かりません。

大半の敬老の日ギフト消費者は、

「じいちゃん、ばあちゃんに、何を買ってあげたら喜んでくれるだろう?」

と悩んでいます。

 

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お客様へ、具体的に「教えてあげる」、「気づかせてあげる」こと。

そんな「何を買って上げたら喜ばれるのか分からない」ギフト商品(サービス)を販売する場合は、商品(サービス)を使用した際に得られる「効果効用」と、その先にもたらされる「有意義な体験」や「理想の姿」を『教えてあげる』、商品の価値を『気づかせてあげる』ことが大切です。

 

「ご高齢者の8割の方がリピーターです!」

「敬老の日に定番の人気商品です!」

「敬老の日プレゼント、今年の売れ筋ベスト5」

「テレビでも取り上げられた話題の○○です!」

「昨年の敬老の日、こんなモノをあげて、喜んでもらいました!」

 

などなど、若い消費者に対して商品やサービスの価値を高めて「提案」してあげることです。

 

敬老の日ギフトの商品やサービスを提供する場合の店頭の販促物・装飾物の制作のポイントは、「敬老の日のギフトは、ご高齢の方が買うのではない」ということ。

購入する若い消費者が「おじいちゃん、おばあちゃんが喜ぶ姿」を想起しやすいように、店舗装飾・ディスプレイや写真、タイトル・キャッチコピーをつけてあげることです。

 

「あぁ~コレだったら、ウチのじいちゃん(ばあちゃん)に、買って上げたら喜ぶだろうな」

と、プレゼントを探す若い消費者が、店頭で商品(サービス)の価値に「気づいてくれる」「分かってくれる」演出が必要です。

 

 

 

【「敬老の日」ギフトイベント】お店や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、飾り付け~テーマカラー

店舗や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、飾り付け「敬老の日」の基本となる色(カラー)

「敬老の日」のイメージテーマカラーは、夏から秋のシーズンチェンジ時期ということもあり、基本は秋のカラーで展開します。

9月初旬はまだまだ残暑の残る時期ですが、夏で使用する原色カラーとの対比が、秋の訪れを人々に伝えることができ「共感」を呼びます。

秋は「深み」や「渋み」のあるカラーが合うシーズンです。

特に茶色やベージュなど「落ち着き感」のあるカラーが、最初に想い浮かぶ配色です。 

「落ち着き」「深み」のあるカラーは高齢の方々にマッチします。

そして、黄色系・橙系の明るいカラーを加えることで「元気」「快活」イメージが演出できます。

 

秋のカラー

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春や夏のカラーと比べて、彩度や明度を下げたウォームカラーが多用されます。

同じ色相でも、彩度や明度を下げたウォームカラーは、落ち着き感をイメージさせます。

使用する色の色相差を縮めてまとまりを持たせ、アクセントで鮮やかな色を使用するなどの工夫で、春や夏とは異なる「秋らしい」賑わいや楽しさを表現することができます。

 

ご興味が湧かれましたら、是非お試しください。

 

 

※「秋」店舗装飾・ディスプレイ、飾り付けのPinterest【ピンタレスト】クリエイティブアイデア集【詳しく説明】

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野村 健(Takeshi Nomura)

有限会社次元クリエイト 代表: お店や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、季節の飾り付け、POP(ポップ広告)制作を中心に、《集客》のための販売促進ツールのデザイン企画・制作、装飾品・インテリア・販促品の販売を行っています。 目指すことは、単なる「飾り」や「デザイン」ではなく、《共感性+意外性=面白い!》をテーマに、購買時点で消費者に「伝わる」《情報発信ツール》として、実店舗のディスプレイ・店舗装飾・季節装飾等の販促物制作を提供したい、と考えています。〜加盟団体:福岡県中小企業家同友会会員