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広告やディスプレイ・店舗装飾、飾り付けで人々に「伝える」ための共感プロモーション~「共感」を得るための表現方法4つのポイント
ディスプレイ・店舗装飾、飾り付けを導入するための基本的な考え方やコツ、アイテム紹介はもちろん、展開の方法や、発想の仕方、そしてビジネスや商売に関する「気づき」や「ヒント」など、お店や施設を運営する方々のお役に立てられるであろう様々な「情報」を、ディスプレイ・店舗装飾を通した視点で提案・発信しています。
今回は、消費者に伝わりにくくなった、今の時代の広告やディスプレイ・店舗装飾、飾り付けを含む販促物を制作する際のキーワード「共感」について。
広告や販促物で「売り込んでも、売れない時代」の伝える方法
これまでのマーケティングや広告・販促活動は、概ね人々の「関心」を惹きつけようと、アイデアが出され工夫されてきました。
お店や施設、売り場のディスプレイ・店舗装飾、飾り付けを含む、様々な広告・販促物でも、まず「注意(Attention)」を惹いて「認知」してもらう、そして、「興味・関心(Interest)」を持ってもらうこと、が最優先とされてきました。
もともと広告など「見たくない」と思っている人々に、広告の情報に「注意・注目」してもらうためには、
できるだけインパクトの強い広告や販促物を作って、大量に出稿・生産し、とにかく「目立たせる」ことが重要だったのです。
しかし、様々な情報入手の機会が増えた現代は、言わずもがなの情報過多の時代です。
せっかく作った広告も、氾濫する「情報」のなかに埋もれてしまい、反応がどんどん減ってくる。
広告や販促物で売り込んでも、「売れない時代」になった。
現代の広告・POPなどの販促物、ディスプレイ・店舗装飾、飾り付けにおいて、「注意・注目(Attention)」を惹くことが最優先、という図式は成り立ちません。
もちろん、インパクトのある広告や大量の販促物で、人々の「注意・注目(Attention)」や「興味・関心(Interest)」を惹くことは、今でも広告の大切な役割です。
ただし、一方的な「情報発信」では、「注意・注目」を惹くどころか、邪魔な存在になってしまう可能性があるってことです。
だから、今の時代の広告やディスプレイ・店舗装飾、飾り付けを含む販促物は「共感」がキーポイントなんだと思う。
時間をかけながら、人々から『共感』を得ることが最優先ではないかと思うんです。
まずは、人々から『共感』を得る、広告・販促活動(ディスプレイ・店舗装飾・POPポップを含む)を考えてみるのはどうでしょう?
広告・販促物、ディスプレイ・店舗装飾において【共感】得るための表現、4つのコツ
人々にとって【共感】とは、
他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。
もしくはその感情のこと。
たとえば知り合いがつらい表情をしているとき、相手が「つらい思いをしているのだ」ということがわかるだけでなく、自分もつらい感情を持つのがこれである。通常は、人間に本能的に備わっているものである。
共感性がたとえば友情を生み出す。
友人になったきっかけは、「何となく」であることが多いが、「何となく」の本性は、共感性である。
引用:ウィキペディア「共感」より
上記のように「共感」とは、人間にそもそも本能的に備わっている「感情」ですが、
ここで言う「共感」は、広告やディスプレイ・店舗装飾、POP(ポップ)などの販促物など、人々とコミュニケーションを行う上での、広い意味合いを持たせています。
①「同意的な共感」を得るためのヒント・コツ
「うんうん、その気持ちわかるわぁ~」とか「それ、あるある!」という、
同意的な共感。
例えば、「同じ体験をしている人」または、「同じ体験をしたい人」に、自身の「体験」を語り訴えること。
相手の気持ちに「寄り添い」、その人の「悩み」や、「○○したい」とか、「××になりたい」などの、願望・欲求を汲み取ってあげること。
②「感情的な共感」を得るためのヒント・コツ
「ヒーッ笑える~」とか、「うううっ泣ける話しやぁ~」、「まぁ!ステキ!」などの、
感情的な共感。
モノの品質ではなく、その商品の背景にあるものを表現する。
例えば、「日常的なエピソード」や「商品に対する想い」、「製品が出来上がるまでの苦労」などの「背景」をストーリー展開し「商品価値」を伝える。
③「情報価値的共感」を得るためのヒント・コツ
「自分にとって有益な情報だ!」とか、「この事案は多くの人が知るべきだっ!」といった、
情報価値的共感。
例えば、「知識」となるような情報、または、お得な情報など「知らないことを教えてあげる」こと。
モノや情報が溢れている現代の消費者は、「自分の欲しいモノ」に気づいていない。
「買う理由」や「使う理由」を明確に伝えることで、気づかせたり、
対象となるその人が気がついていない「ニーズ」を「情報発信」で掘り起し、気づかせてあげること。
④「称賛・支援的な共感」を得るためのヒント・コツ
「この人は尊敬できる!」「あの人たちを助けたい!」などの、
称賛・支援的な共感。
「この会社だったら分かってくれる」とか「このブランドだったら信頼できる」、「このお店だったら心と心が通じ合える」と、相手に感じてもらえること。
そういう人たちの「お役に立ちたい」 という気持ちを表現する。
例えば企業の場合、普段からの企業活動や社会貢献活動、PR活動によって出来上がる企業イメージによって「信頼感」を得ることができる。
ブランドに対する「共感」も同じ。
商品力はもちろん、普段からの広告・広報活動の内容によって大きく作用します。
『共感』プロモーションを通して、ただ単にお客様に「買ってもらう」だけではなく、いかにしてその企業、そのお店の、
「応援者(ファン)」・「支援者(リピーター)」・「伝道者(エバンジェリスト)」
になってもらえるかこそが、今の時代の広告・販売促進活動の成功のカギではないでしょうか。
ディスプレイ・店舗装飾、飾り付けやPOP(ポップ)などのツールは、人々から『共感』を得るための有効な販促活動です。
※「共感」について【詳しく解説】
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