Contents
AIDMA(アイドマ)の法則は店舗や施設の装飾・ディスプレイと密接な関係がある
AIDMA(アイドマ)の法則についてえあ
AIDMAの法則とは、消費者の購買心理のプロセス(消費者が商品を購入に至るまでの段階)を示した略語で、
Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)
商品を販売したり、サービスを提供されている方なら既にみなさんご存じですね。
このうちAttentionを
「認知段階」、
Interest、Desire、Memoryを
「感情段階」、
Actionを「行動段階」と区別します。
お店における装飾やディスプレイ、飾り付けは
Attentionの「認知段階」、
Interest、Desire、Memoryの「感情段階」
で、とても重要な販促手法となります。
お客様は、店頭のサインやショーウインドウ、VPステージを視覚的にとらえて、お店の商品アイテムを「認知」します。
アイキャッチ効果です。
そして、ディスプレイのデザインやアイテムを見たり感じたりして、過去に「記憶(Memory)」していた「自分に関心のあるモノ(Interest)」を思い出します。
さらに、サインやPOPを見たり読んだりして、この商品を購入したら、
「楽しそう!」
とか
「美味しいだろうな」
とか
「どんな体験ができるかな」
など、自分にとって具体的な想像をします。
この想像段階ですでに「商品」に「関心」をもっているってことですね。
具体的に想像した「関心」のある商品が、今の自分にとって「有用」なモノか、「不用」のモノかを考え、「有用」なモノと判断したときに「欲求」を感じます。
「今は必要ないけど良い商品だな」とか「面白いな」とか思ったら「記憶(Memory)」へと繋がります。
その「記憶」された有用性が「今」であれば、「行動(Action)」に移ります。
消費者は以上のような心理プロセスを経て「購買」しています。
AISAS(アイサス)の法則について
ちなみに最近ではインターネットの購買に於ける購買意欲・購買心理として、
AISAS(アイサス)という考え方が提唱されています。
AISASの法則とは、
Attention(注意)
Interest(関心)
Search(検索)
Action(行動、購入)
Share(共有、商品評価)
「インターネットの購買に於ける」ということですが、AISAS(アイサス)はネットショップだけでなく、飲食店や小売業などの様々なサービス業のリアル店舗でも通用します。
リアル店舗でもインターネット、特にSNS(ソーシャルネットワークサービス)は欠かせませんよね。
現代の消費者は「欲求」を満たす前に、「検索」して「確認」します。
そして「購入」したら、その感想をネットに書き込み、友人・知人と「共有」する。
その「共有」した情報を見た、他の友人・知人が、そのモノに「関心」を持ち、「欲求」へ繋がり、「確認」して「購入」する。
というプロセスです。
現代の消費者は「購買に慎重になった」というか、購買するモノやサービスを「選択」し「比較」しています。
そして、モノやサービスを「購入」するばかりでなく、「共有」したり、「おススメ」したり、「批評」するなど、
「買い物」という行為の枠を広げて「楽しんで」いますね。
※VMDについて【詳しく説明】
VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とディスプレイ・装飾
お客様が「選択」する時代。(「選ぶ」「選べる」を楽しんでいる)
たくさんの情報やお店の中から、同じ商品でも「価格」「信頼性」「イメージ」「アフターサービス」などを比較して買うお店を選んでいます。
どうせお金を出して行くなら、
美味しいところへ行きたい…
とか、
なにがなんでもお悩みを解消したい…
とか、
どうせなら今話題のお店に行きたい…
とか。
多くの消費者の購買プロセスが少しずつ変化しているのが分かります。
「ただモノを買って満足する」ということではなく、
購入する前に探したり、選んだり、比較検討したり…楽しんでます。
購入してからも、使用感や満足度、お店のイメージや接客などを友人・知人と情報交換して…楽しんでます。
購入したモノそのものと同時に、購入する「体験」を楽しんでいます。
「食べログ」を利用されたことがある方も多いと思います。みなさん「AISASの法則」通りの行動をとっていますね。
消費者が「選んで購入する」きっかけになる装飾・ディスプレイのデザイン、プランニング
商品を販売したりサービスを提供している方々からすると、「AIDMAの法則」は基本中の基本ですので「今さら…」と思われるかもしれません。
もちろん、「商品そのものの魅力」とか、スタッフの接客による「一押し」は最重要ですけど、装飾・ディスプレイ(デザインやアイテム)やサインやPOPは、
お客様(消費者)の購買意欲や購買心理の理にかなった「モノ言わぬ営業マン」なんです。
ですので、「AIDMAの法則」は装飾・ディスプレイのプランニングやデザインを制作をする上での「基本」というか「基準」になります。
とは言っても、四角四面に「AIDMAの法則」を取り入れているわけではなく、実際に、この装飾のデザインやアイテムが「お客様」に
●「どの場所」で (立地・装飾、ディスプレイの設置場所・ポイント)
●「どのタイミング」で(展開時期・実施のタイミング)
●「どのように」 (ロケーションや設置ポイント、規模など)
このデザインで「お客様」に
●「何を感じて」 (お店のブランドイメージ・商品イメージ)
●「何を思いだして」もらいたいか?(シーズンや催事イベントなど)
を熟慮してプランニング、デザインを制作しています。
デザインやプランニングを依頼する際や、企画立案に行き詰まったり、上司の方に説明するとき、稟議書などの書類で困ったときは、まずこの基本に戻って考えることをオススメします。
現在の消費者は、「ただモノを買って満足する」ということではなく、
購入するモノそのものと同時に、購入するまでの過程の「体験」や「きっかけ」を楽しんでいます。
店舗の装飾やディスプレイ、POPなどでお客様の購買意欲を刺激してみましょう。
ぜひお試しください。
※「ディスプレイ・装飾とは」について【詳しく説明】
店舗を飾り付ける・商品を飾る 〜 ディスプレイ(display)とは
※「ショーイングのテクニック」について【詳しく解説】
※VMDについて【詳しく説明】
VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とディスプレイ・装飾
関連している、その他の情報:
- リピーターを増やすためのお店のディスプレイ・装飾、飾り付け
- VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)とディスプレイ・装飾
- 「集客」に役立つディスプレイ・装飾デザイン・プランナーの仕事
- お店の集客に役立つディスプレイ装飾のコツ・ヒント!【計画編】
- お店の「姿勢」をディスプレイで伝える方法