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店舗 装飾・ディスプレイの役割
消費者の潜在ニーズ(欲求)を刺激する店舗や施設のディスプレイ・装飾、飾り付け
ディスプレイ【display】とは、本来、「陳列」・「配列」のことで、「装飾」とは一般的にデコレーション【decoration】といい、何かを「美しく飾ること」です。
※「ディスプレイについて」【詳しく解説】
店舗を飾り付ける・商品を飾る ~ディスプレイ(display)とは
「装飾」は、古来から人々の生活には欠かせない行動であり文化です。
日本でも、お正月の飾りや雛人形、鯉のぼりなど季節の行事や祝日・祭日に屋内や入口まわりをその祭り事に応じた装飾を行ってきました。
祭り事の装飾は世界の様々な文化においても同様で、特にキリスト教や仏教など宗教文化の飾りは欠かせないものです。
わたしたちに最も身近なものが、そう、「クリスマス」ですね。
12月になるとクリスマスの飾り付けが各家庭で始まります。
キリスト教文化では、クリスマスの他にもにも、復活祭(イースター)や公現祭(主顕節)などの祭日の飾り付けがあります。
現代の「装飾」は商業目的(コマーシャル的な利用)の飾り付けを行うことが多くなっています。
店舗では商品の陳列・配列で装飾を使い、店内外でお客様を引き込むための飾り付けを施して販促に利用しています。
消費意欲が高まるクリスマス商戦などでは商業施設のみならず、市や県が街全体をクリスマスイルミネーションで飾り付けし、街全体で集客を図るようなことも多くなってきています。
このように「飾り付け」は、古来より、宗教文化などによって人々の生活に入り込んだ文化で、現代の各家庭の中にも深く浸透しています。
ですので、商業施設や様々なサービス施設でも飾り付けが行われ、消費マインド、消費者の潜在ニーズを刺激しているのです。
販売促進としての店舗「ディスプレイ・装飾」
店舗におけるディスプレイ装飾の役割について。
一般的に店舗における「ディスプレイ」や「装飾」は、「飾り」とか「飾り付け」となり、『販売促進』の視点で考えると、さほど重要視されていないように思います。
「飾ったから…」
といって、目に見えて数字が上がるわけではなく、販促として即効性があるわけでもありません。
お店の経営者や責任者の方々はどうしても「目に見える」効果や「即効性」に目が向いてしまいがちで、「販売促進」というとチラシやDM等の広告物に力を注ぎます。
お店は商売(ビジネス)ですから、一番に自店の「商品・サービス」や「価格」で競合他店と競い合い、消費者に「直接的」で「伝わりやすい」アピールをすることは当然のことです。
でも、「当然」のことは競合のお店も当たり前にやっています。
あの店より「もっと新しい商品を」「もっと新しいサービスを」「もっと安く」となります。
しかもインターネット環境が充実して「情報」をカンタンに発信できますし、「競合店」はますます増えていきます。
インターネットを覗けば、大抵のモノは揃っていて、「価格」の安いものは実際に見つけられる時代です。
これからの店舗装飾 ディスプレイの役割
ネットショップでは真似できないお店・売り場づくりの必要性
これからの店舗は、「商品・サービス」や「価格」をアピールすることも大切ですが、
ネットショップでは出来ないお店・売り場づくり、
を考えなければなりません。
繰り返しになりますが、『モノや情報が溢れている時代』です。
同じような商品やサービスは山ほどあります。
ましてやデバイスの普及により、家に居ても、バスや電車に乗っていても、通りを歩いていてもインターネットで「買い物」ができる時代です。
さらに「情報」は増え続け、人々の選択肢が多くなる時代。
お店で商品を見て「価格」を確認して、同じモノをネットで検索するんです。
そしたら、アマゾンや楽天市場で「安い」ものが見つかる…
今はそんな時代なんです。
店舗のイメージや世界観を「視覚化」する “ディスプレイ・装飾”
ですので、「商品・サービス」「価格」そのものより、
ネットショップにはない「リアルな空間」ならではのお店づくりをする必要があります。
お客様はモノを「買いたい」と思っているのではなく、
モノを買って「楽しみたい」とか、
自分の「悩みを解消したい」とか、
誰かを「喜ばせたい」など、
「幸福感」を求めています。
「買う」ことよりも、買った後の「楽しみ」や「役立つ」、「解消できた」などの動機の達成感の方が大きい。
必ず「買う」行動の先に、自分なりの「価値」を見いだしています。
だから、店頭でお客様に「売り込み」しても反応してくれない。
そこには、お客様なりの「価値観」があるからです。
「リアル店舗」では、その「お客様自身の価値観」や「消費者マインド」を知ることができます。
ひとつは「ひと」です。
ネットショップにはない「リアル店舗」の最大の武器は、お客様と対面して接客する「ひと」。
お店の店長はじめ、販売・接客、応対するスタッフの「ひと」が、「お客様の価値観」や「何を欲しがっているか」を知ることができる最前線の「ひと」ですね。
そして、もうひとつの武器、「実在する店舗」。
店舗に並ぶ商品構成や提供するサービスや、お店のイメージ・雰囲気が、その時の自分の「価値観」と合うかどうかで、人々は入店を決めます。
「商品構成」や「提供するサービスの内容」は入店しないと分かりませんね。
まず、お店のイメージや雰囲気を「視覚化」することで、「興味」を持ってもらうこと、「共感」してもらい、入店してもらう必要があります。
ネットショップにはできない「お店づくり」は、お客様がもつ『価値観』や『消費マインド』を「ひと」と「実在する店舗」で探り、お客様の「共感」を得るための『構図づくり』が必要だと思うのです。
そして、お客様に「興味」や「共感」を得るための、「イメージや雰囲気」を『視覚化』して伝えるためのツールとして、店舗のディスプレイ・装飾は効果的なツールのひとつだと考えています。
“ディスプレイ・装飾” は、お客様の「共感」を得るための「構図」を創りだす最初の一歩
お客様の「共感」を得るための『構図づくり』には、お店や会社、販売する人の「個性」・「独自性」を表現することが大切です。
今の時代、お店にとって大切なことは「差別化」よりも「独自性」
「個性」=コンセプト、イメージ・雰囲気、方向性=「独自性」
をリアル店舗で視覚的に表現し、
その「個性・独自性」を通りを歩く人々にアピールして「興味」や「共感」を得て入店してもらう。
そして、入店されたお客様の「ニーズやウォンツ」を掘り起し、目覚めさせ、購買に結び付ける。
さらに、購入してくれたお客様に、後日、購入された商品のお礼やアフターフォローなどで、お客様とやり取りをおこなう。
決して「売り込み」ではなく、あくまでお客様との「関係性」をつくり「ファン」になってもらうためのフォロー。
そして、「ファン」になったお客様に、リピーターとして来店してもらう。
ディスプレイや装飾は、その構図の第一歩。
お店や会社、スタッフ、商品や提供するサービスに「興味」や「共感」を持ってもらう、最初のツールなのです。
“ディスプレイ・装飾” は、モノがカンタンに売れなくなった時代の有効な販促ツール
リアル店舗の「空間」を利用して、
お店の「個性的」なイメージや世界観を「視覚的」に表現し、アピールできる販売促進手法のひとつが、店舗の「装飾 ディスプレイ」です。
「ディスプレイ・装飾」は単なる「飾り付け」ではありません。
店舗の「装飾 ディスプレイの役割」は、モノがカンタンに売れなくなった、今の時代に合った販促方法のひとつです。
今までの攻撃的・直接的な販売促進とは異なり、「即効性」や「インパクト」とは逆の「遅効性」の販促ツールといわれていますけど、
お客様に「興味」や「共感」をもってもらい、購入や注文に結び付けるための、
“消費者マインド”や“潜在ニーズ”を、店頭購買時点で刺激する販促ツールとして、
とても意義のある方法だと、わたしたちは考えています。
ご興味が湧かれましたら、是非一度お試しください。
※「ディスプレイ」について【詳しく解説】
店舗を飾り付ける・商品を飾る ~ディスプレイ(display)とは
※「ショーイングのテクニック」について【詳しく解説】
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店舗ディスプレイ・装飾に役立つシーズン演出するための飾り付けの配色カラーヒント・コツ
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