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「ショールーミング」の対応策とディスプレイ・装飾、飾り付けができることを考えてみた。
ショールーミングとは
小売業界では4~5年程前からジワジワ問題になり、習慣化てしまっている課題ですね。
リアル店舗に来店して現物を確かめ、
店舗のスタッフから商品説明やアドバイスを受け、
さらには商品のサンプルを試用してみたり、
他の商品と比較、検討したのち、
結局は、ECサイトで「より安価な、同じ商品を探して購入する」、という消費行動。
以前からPCを使ってやっている人は結構いらっしゃいましたが、スマホの普及に伴い、今では当たり前の購買行動になっています。
皆さんも、「ショールーミング」体験、一度はされたことありますよね?
実店舗がまるで「ECサイトのショールームになる」という感じです。
消費者にとって実店舗の小売店は、商品を見るだけのショールームに過ぎず、実店舗の収益につながらない、という状況は小売業界において大問題です。
課題が浮き彫りになった当初こそ商道徳上で賛否両論あったわけですが、
でも、これはもう誰にも止めることはできない。
その行動は、「安くて良い商品」を求める消費者にとって「合理的」な消費行動で、消費者自身の利益になっているわけですから。
モノを単純に売っているだけのお店だったら仕方のないことかもしれません。
「ショールーミング化」に対応する大手家電量販店・小売業界の取り組み?
近年、消費行動のショールーミング化が顕著な家電量販店や、イオンやセブン&アイ・ホールディングスなど大手小売を中心に、
「ショールーミング」に対抗して、オムニチャネルやO2O(オー・ツー・オー:Online to Offline)と呼ばれる「ネットから実店舗へ来店を促進するプロモーション」などを活性化させたり、様々な取り組みを強化しています。
例えば、大手家電量販店では店舗に在庫がない場合、他店舗やECサイト用の倉庫に在庫があれば、自宅に直送ができる仕組みを築いています。
そのため、販売機会を逃すことが少ない。
しかし、オムニチャネルを実現するには、店舗間での在庫管理や物流網の整備、店員の活用・教育など従来の販売スタイルを抜本的に見直す多額の投資が必要となり、オムニチャネルの実行性は「まだまだ道半ば」というのが実情のようです。
「ショールーミング」を受け入れてリアル店舗を「ショールーム化」する小売店
「ショールーミング」を否定するのではなく、積極的にリアル店舗を「ショールーム化」する小売店もあります。
「ショールームとなる店舗」をつくって消費者の関心を引く場として提供し、「見るだけ」のお客様をECサイトに誘導、潜在的なファンを作る施策をするというわけです。
こうした店舗は、店舗の内装に多額の資金を投資し、ディスプレイ・装飾、飾り付けにも力を入れて、真の意味で「ショールーム化」することで、メディアやネットなどで話題をつくり、自店または協業するECサイトに誘導し、ECサイトで販売、売上げにつなげようとする試みです。
※渋谷パルコの「ショールーミングストア」について
渋谷パルコが、大型商業施設初のアパレルのショールーミングストアをオープン
「ショールーミング」の対応策でディスプレイ・装飾、飾り付けでできること
上記のように様々な取り組みがされているわけですけど、
「ショールーミング化」に対応するには、実店舗が「ECサイトに負けない魅力」を創りだすことより、
「ECサイトにはない魅力」を創りだすことが大切なのかもしれません。
オムニチャネルやO2O、リアル店舗の「ショールーム化」などの対応策は、いずれにしても販売する側主導の流通とは真逆の「お客様中心」の流通になった、ということが顕著になったようです。
「お客様中心」の流通とは、オムニチャネル化を推進しているセブン&アイ・ホールディングス鈴木敏文会長兼最高経営責任者の言葉を抜粋すると、
お客様がネットとリアル店舗を使い分けされている事実を知り、
お客様がもっと便利に買物ができるよう、リアル店舗とネットの双方を融合した仕組みをつくり出しすこと。
商品やサービスの品質や鮮度を、より一層充実させること。
リアル店舗で接客をする販売担当者もネットについて理解を深める必要があり、
リアル店舗が「お客様との接点」として重要な役割を果たしていくことが大切になる。
出典:オムニチャネルが「お客様中心」の流通革命をもたらす(https://www.7andi.com/company/conversation/1308/1.html)
リアル店舗において、実物商品を介した接客や、「また来たい」と思わせる空間演出など、
「ECサイトにはできない」リアル店舗ならではの魅力的な機能は、
まだまだ沢山あります。
店舗や施設のディスプレイ・装飾や飾り付けは、リアル店舗において「お客様中心」の販売システム構築に役に立てられるツールのひとつとして活用できるのではないかと思っています。
ご興味沸かれましたら、是非お試しください。
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