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ディスプレイ・店舗装飾、飾り付けの仕事を通した「経験」を発信する。
飛び込み営業の経験
ボクがまだ若いころ、先輩に「飛び込み営業」をよくさせられた。
各種媒体の営業や印刷物の企画、イベントの企画、協賛、販売促進のツール、ディスプレイ・装飾なんかを提案する「営業」。
「飛び込み営業」は、知らないお店や企業にいきなり訪問して、まず最初に会った人(例えば受付の女性)に名刺を差し出して、
「自分が何者なのか」
「どこから来たのか」
「何をしに来たのか」
を、説明してなければいけません。
うまく伝えられることができれば、担当者に会わせてもらえる。(※めったに無いけど)
そして、紹介された担当者にまた同じことを言う。
「自分が何者なのか」
「どこから来たのか」
「何をしに来たのか」…………
結局は、丁重に断られて、すごすごと引き下がることが多かったんですが、
「飛び込み営業」とは、この繰り返しです。
なんと、まぁ、効率の悪いこと。
しかも新人の頃って、お客様の懐(ふところ)に入り込むための「武器」がないでしょ。
っていうか、武器を持ち合わせていない。
「武器」とはつまり、お客様に伝えるべき「情報」や「価値」。
もちろん、その自社のモノ(商品やサービス)はあるけど、単純にモノの情報だけ紹介しても、初めて会う人には「説得力」もなければ、「商品やサービスの魅力」すら伝えきれない。
あっさりと断られるのが、関の山。
そこで、考えた。
最初は「竹やり」のようなショボイ「ウンチク情報」の武器を「創り出す」んです。
モノ(商品やサービス)のスペックや詳細だったり、
そのモノでどんなことが出来るか、
どんなことが解決できるか、
どんな良いことがあるか、などなど…
その商品やサービスの「価値」を伝える、ということ。
訪問しては、断られ、断られた原因を追究し、改善、また訪問する…
それを何度も繰り返し、「経験」を積む。
そして、経験と共に「武器(=情報・価値)」も成長させていく。
「竹やり」から「鋭利なナイフ」、「刀」、「火縄銃」へと徐々に武器(=情報・価値)が進化していく。
相手が「知りたいこと」「聞きたいこと」「関心があること」なんかを最初から応えられるようにして、というか、相手に聞かれる前にコチラから、相手に合わせて話すことができるようになる。
自分がおススメするモノ(商品やサービス)に関する、色々な角度からの、様々な「情報や価値」(=「武器」)を発信する。
そうすると、断然「伝わりやすくなった」?
今、振り返って思えば、外回りの「営業」は、その会社の「情報発信」そのものだったんですね。
「経験」から得た知識やノウハウ、という「情報」を積極的に「発信」することで人々の役に立つ。
あれから20年ほど経過した今の自分は、あの頃、
どうしても手に入らなかった「武器」を、今は手にいれています。
それは、「経験」という武器(=情報)。
あの頃は逆立ちしても手に入らなかった「経験」や「体験」の情報。
これは、もう、圧倒的な「武器」になり得る。
そして、
昔のように、一件一件お店や企業をまわることも、時には大切な行動かもしれませんが、
今は「個人」が情報発信できる時代になった。
今、必要なことは、モノ(商品やサービス)情報はもちろん、まずは自分の武器である「経験」から得た知識やノウハウ、
「自分が何者なのか」
「どこにいるのか」
「何をしているのか」
「モノ(商品やサービス)のスペックや詳細」
「そのモノでどんなことが出来るのか」
「どんなことが解決できるのか」
「どんな良いことがあるのか」
という「自分の情報」をどんどん「発信」すること。
やってる行為は昔とほぼ変わらない。
ただ「方法」が、ネット環境のお陰で変わったんです。
ボクの「経験」や「体験」、「知識」や「気づき」(つまり、体験の情報) が、20年程前の武器を持たない新人のボクのように、
困っている「誰か」や、
関心のある「誰か」、
の目に留まって、なにかの役に立つことができれば良いと思っています。
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