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お店や施設の「リピーター」「顧客」の流出を防ぐ日頃からの行動とは
リピーターが増えない、顧客が流出してしまう理由は、お客様は、
1.忘れる
2.飽きる
3.卒業する
簡単に言うと以上の3つが原因だとよく言われています。
リピーターが増えない、顧客が流出する、その一番目の原因は、お客様は「お店を忘れる」ということです。
世の中にはたくさんのお店や様々な施設が存在します。
とくにインターネット環境が充実した現代では、ネットを通じて、いつでもどこでも「買い物」ができるし、「お得な情報」や「気になる情報」が次から次に入手できるから、人々の頭の中は常に「新しい情報」でいっぱいです。
「新しい情報」が入ると「古い情報」は、捨てられるわけではありませんが、脳みその奥へ奥へ仕舞われてしまうんです。
それが「忘れる」、「忘れられる」ということですね。
お店が「忘れらる」と、思い出すのに苦労します。
だから、サンキューレターを書いたり、販促物を制作してDMで発送したり、できるだけ「忘れられない」工夫をやられているお店や施設がありますね。
今回は「忘れられない」ために日頃からの行動について、体験して気づいたことを書きます。
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先日、昼食で入ったラーメン屋さんでの出来事です。
混雑を避けるため、空腹を少し我慢して時間をずらして行ったところ、7割程度客席が埋まってましたが、とりあえずカウンター席に。
お腹が減っていたので、ろくにメニューも見ず、お水を持ってきてくれたスタッフの顔も見ずに、ラーメンに餃子が付いているランチセットを即、注文。
二つ隣りには、ほぼ同時に入店してきた若いサラリーマンがいて、自分より先にオーダーを通していたから、だいたいそのサラリーマンの方と同時くらいにラーメンが出てくるだろう、と予想してスマホでも観ながら出てくるのを待つ。
数分後、隣りのサラリーマンにラーメンが運ばれる。
それを横目に、(そろそろだな)
と、思って暫し待つ。
暫くして、背中越しに店のスタッフが横切ったのを感じて、
(はい、来た、来た)
身構え、振り返ると、餃子を持ったスタッフ。
(あ、餃子かぁ。ま、いっか。)
この店は、事務所からも近く、ここ十数年来ちょくちょく通っているお店なので、知っているんですが、「餃子」がラーメンより先に出てくることは珍しい。
少し「違和感」を感じながら、餃子を食べることにした。
お腹が減っていたからか、餃子の数がみるみる減っていく。
(んー、でも餃子はやっぱりラーメンと一緒に食べたい…)と思いつつ、少しペースを落とす。
残り一個になったとき、とうとう痺れを切らして、スタッフに声を掛けた。
「あの~、「ラーメン」オーダーに入ってますかぁ?」
スタッフ:「はい?」「あ…」
目と目が合い、スタッフが目を見開く。
「来ないんだけど…」
スタッフ:「あ~、入ってます。入ってます。え~っと」
一瞬ギョッとして、キョロキョロしながら、
「もう間もなくです、はい!間もなくですから!はい!」
青ざめ、目を見開くどころか、瞳孔が開くくらいの慌てた表情になり、目線をそらすように背中を向けた。
忘れられた。
ラーメン屋さんに来てラーメンを忘れられた。
ちょっと、ショック。
ラーメン店で、ラーメンを注文しない客は「ほぼほぼ」いないハズだし、餃子を忘れるならともかく、主食である「ラーメン」を忘れられるとは….
空腹も手伝い、一瞬「怒り」が脳みそをかすめはしたんですが、でも、クレームをつけることはしませんでした。
厳密に言うと、心の中で「怒り」は覚えましたが、「怒り」を発することはしなかった。
なぜなら、先日(一方的に)尊敬している藤村正弘さんという方の講演で聞いた話しを、その瞬間に思い出したからです。
藤村さんのブログにも掲載されていたので一部ご紹介。
「毎朝配達されている新聞が、新聞配達の人のミスで届かなかったら、どういう反応をしますか?」
ボクは咄嗟に思った。「新聞販売店にクレームを言ったり、怒ったり、愚痴ったりするのではなく、誰しもミスをおかすのだから、広い心で許してあげよう、って話しかな」
ところが・・・その人が言ったことはまったく予想もしない驚きの答えでした。
「忘れられない家になることです」
「忘れられない家というのは、なにも玄関に『この家だけは絶対に新聞を入れ忘れるな』って書くことじゃないんですよ。
「品性」ある家になることです」
意外な答えだったので、驚きました。
すごいな~って思った。
この話しを聞いて、あ~そうだなぁ、と感心しました。
そして、この時初めて実感したんです。
「品性」を。
空腹のあまり、「怒り」を発してクレームしてしまっては、「品性」どころではない。
ちょっと前の自分だったら、不満顔タラタラに、文句と愚痴を吐いていたでしょう。
(よし、ここは「怒り」を抑えてしまおう…)
溜まったものをグググっと堪えて、ラーメンを持ってきて平謝りするスタッフに
「忘れてたんでしょぉ~!気を付けてね」
と笑顔で声を掛けた。
その時、苦笑ではあったけど、スタッフの顔に「笑み」が戻り、
「スミマセン…」と。
一時も早く空腹を満たし、食べたい一心で、挨拶もせず、スタッフの顔も見ずにオーダーする、自分本位な振る舞いは、決して「品性」があるものではありません。
「こっちはお客なんだから…」ではなく、どんな立場でも常日頃から、「人」として人柄よく、品性をもった行動が大切なんだと痛感しました。
「忘れられた」、のは恐らく自分自身に「品性」が欠けていたから。
「品性」というのは、何も上品なふるまいをする、ってことじゃありません。
品格、やさしさ、おだやかさ、愛があるということ。
たくさんの人たちに愛され、共感され、信頼され、好きになってもらう。
お店にも同じことが言えますね。
お客様に「忘れられないお店」というのは、品格、やさしさ、おだやかさ、愛があります。
現にお客様はそんなお店が好きですし、そんなお店の方を選びます。
店舗装飾・商品ディスプレイは、お店の「品性」を表現するツールです。
品格、やさしさ、おだやかさ、愛情を、店舗装飾や商品ディスプレイ、飾り付けで演出して、たくさんの人たちに愛され、共感され、信頼され、好きになってもらいたい。
意外にお客様はお店のそんなところを見たり、感じたりしているものです。
そして、そんな「品性」のあるお店は決して人々から「忘れられない」お店なんだと思います。
そんなことを考えながら、残りのラーメンを啜り、減量中なのに「替玉」を注文したのは、ナイショの話しです。
ご興味が湧かれましたら、是非一度お試しください。
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